
第14回 クラン戦術 コミュニケーション編 状況報告

前回はクラン戦におけるコミュニケーションの基本についてお伝えした。今回は守備と攻撃のそれぞれの場面において、音声チャットを活用する際のコツを伝授する。
守備時の状況報告
一番大切なのはダウン報告(死亡報告)
あらゆる報告の中で最も重要なものは、敵に倒されたときの「ダウン報告」である。特に守備では、メンバーの欠けによる隙を埋めるために、陣形を大きく変化させなければならないことがあるので、このダウン報告は素早く行う必要がある。
ダウン報告は基本中の基本であるにも関わらず、最もおろそかになりやすいので注意が必要だ。どんな人でも敵に倒された時は、「しまった!」という気持ちや、悔しい気持ち、情けない気持ちなどが錯綜し、精神的に隙ができる。報告に慣れていない人は「あー!」とか「くそぅ!」などと言っている(あるいは思っている)間に3秒から5秒くらいの時間が経ってしまう。ひどい場合は報告を忘れて放心状態に陥ってしまう。この隙に敵がどんどん侵攻し、味方の欠けに気づいていない他の味方がやられてしまう。敵にやられたときは素早く以下のようにダウン報告をしよう。
- 例
- 「ダーマ(名前)、ダウン!倉庫に2名以上、敵侵入!」
「あぁ、やられたぁー」と呟くだけでは、メンバーが聞き漏らす恐れがあるが、名前と「ダウン」という合い言葉を決めておけば、聞き漏らしを防止できる。
守備位置を変更するときは他のメンバーへの影響を考える
防衛ラインは複数のメンバーによって、線として構成されている。したがって、一人が移動することで線が途切れてしまい、チーム全体で見たときに隙ができてしまうことがある。
また、自分がある場所を守ることで、他のメンバーの背中側の安全が保たれている場合もある。(詳しくは第10回、11回の記事を参照)守備位置を変更する場合は、その旨をメンバーに伝えて、全体として隙が出ないように連携する必要がある。
- 例
- 「ダーマ、B廊下まで下がります。広場はもう見ていないので注意して下さい。」
定期的に報告を入れる
状況に変化が無くても、自分がどこを守っているかを定期的に報告するとよい。定期的に状況報告することで、チーム全体の状況を把握でき、各個人が安心して自分の持ち場に専念できる。特に互いの背中守りあっている状況では、パートナーの状態がわからないと不安になり注意が分散しがちになるが、定期報告はこの不安感を解消してくれる。結果的にチームの士気向上にも繋がる。
- 例
- 「ダーマ、広場から倉庫出口監視中。敵の気配無し。」
- (この後に他のメンバーの報告が続く)
- 例2
- 「キャプテン、B廊下監視中、敵の足音複数確認」 etc…
陣形変化のかけ声
ラウンドの途中で、フォーメーションを大きく変化させる場合は、フォーメーションの名前を声に出すことで全員が聞き漏らさないように工夫すると良い。
C4が設置された場所を確認
C4が設置された場合は、どこに設置されたかを声を出して確認する。解除に向かうべき場所を間違えないための工夫である。
攻撃時の状況報告
侵攻状況の報告
攻撃時は、侵攻状況の報告がメインとなる。特に先頭がどこまで進んでいるかの情報は重要だ。先頭メンバーがどこにいるかわからないと、隊列が間延びしがちになる。チーム全員で1点突破を狙う場合、先頭メンバーは後方メンバーが遅れていると気づいたときはメンバーを呼び寄せて、戦力を1点にまとめるようにしよう。
- 例
- 「ダーマ、A廊下手前まで到達、廊下制圧にかかるので全員集合して下さい。」
敵の状態を報告
敵の情報を報告することが重要であるのは言うまでもない。
特に分散戦術をとる場合にはメンバーをマップ全体に広く展開させて、敵の状況を全体的に捉え、敵の守備の薄い部分を探る作業が重要となる。分散戦術は1点突破戦術のような戦力の数量的優位が無い反面、マップ全体の状況把握を行いやすいという利点がある。この利点を最大限に発揮するためには、各メンバーの状況報告が欠かせない。各メンバーはチームの目として敵の情報を収集し報告するように努めよう。
バックアタック警戒と報告
チームで移動する場合、全員が前方のみに注意を向けていると背中をとられる恐れがある。チームのうち少なくとも1人は後方を警戒しなければならない。後方警戒を担当するメンバーは敵を発見したら、まず報告をし、その後交戦するようにする。交戦に夢中になるばかりに報告をおろそかにしてしまってはいけない。
- 例
- 「バックアタック!」
C4を持っているメンバーは
C4を一人だけが持てるゲームの場合は、誰がC4を持っているかの情報は重要である。
また、C4を設置する場合は、どのサイトに設置するかを予め報告し、十分な援護があるかどうかを確認してから設置する。
C4設置が特定プレイヤーの場合は注意が必須(画像:Alliance of Valiant Arms(AVA))
設置する場所も報告すると良い。C4を設置したメンバーは数秒おきに(解除に掛かる時間より短い間隔で)、C4をチェックし「C4 クリア!」と声を出して安全を確認する。自分がやられた場合は、C4のチェックを他の人に指示して隙が生じないように気をつける。
- 例
- 「ダーマ、C4を拾いました。」
- 「ダーマ、AサイトにC4を設置します。」
- 「(数秒おきに)C4クリア!」
なお、C4クリアの合図は誰が行ってもよいので、チームのうちの誰かがC4の安全を確認したときは「C4 クリア!」のかけ声をあげるようにする。裏を返せば、このかけ声が途切れた場合は、誰もC4を見てない恐れがあるということだ。声を出して確認することで、C4が気づかないうちに解除されるというエラーを避けるのが狙いである。
敵の銃を拾った時
敵の銃を拾った場合は、味方による誤射を避けるため、その旨を報告しよう。敵の銃を撃っていると、その銃声から敵が居ると勘違いされることがあるからだ。
- 例
- 「ダーマ、敵のAKを拾いました。」
今回の講義は以上である。クランに入って間もない隊員がまず徹底的に練習するべきことは音声チャットを使った状況報告である。自然に声が出るようになるまでには少し練習が必要だが、良いチームプレイヤーとなるためには欠かせないステップなので根気よく頑張ってみて欲しい。
次回はクラン戦術のコミュニケーション編の最終回として、クラン戦の試合開始前のブリーフィングとクラン戦終了後の反省会について取り上げる。指揮官として指揮を執る際のポイントもお伝えするつもりだ。お楽しみに。
























