
「CyAC」FPS部の役割とは?取締役開発部長 小林氏インタビュー
9月27日、秋葉原ビジョンセンターにて、ニチカレ株式会社が運営する「CyAC」FPS部の面接会が行われた。
その際にCyACを運営するニチカレ株式会社 取締役開発部長 小林泰平氏よりFPS部について詳しくお話を伺うことができた。
FPS部の目標と目的とは?
面接会場にて
オンラインではなく、実際に顔を合わせてメンバーを決定したかった
DP:今日は取材許可をいただきありがとうございます。FPS部設立に関しては、ニュースとして非常に大きな反響がありましたが、実際には、どのようなタイトルを使用するのか、具体的な目標や何を目的に活動しているのか?など公式に明らかにされていない箇所もあったので、その辺を伺いたいと思いますが、まずはFPS部の目標と目的は何なのでしょうか?
「目標は何だ?と聞かれれば、ESWCなどの世界大会に出よう!というのが目標です。ただし単純に勝てばいいのか?というのが目標ではなく、目標プラス理念というところを分けました。では理念というのは何なのかと言われれば、昨今のネットの世界やゲームなど直ぐに犯罪に結びつけられるというように殺伐とした話になりがちじゃないですか?
それに匿名性を利用して某巨大掲示版で彼奴は弱いなど勝手な意見を書き込むなど、私自身がそういった話が大嫌いで、そういった話ではなくリアルなところで強い人弱い人が常に協力し合う環境を作り極端なことを言えば強い人は当然認められるけど弱い人は弱いなりに、チームとして強くなっていこう!上を目指していこう!というのを理念として掲げました。 」
DP:ということは今回の面接では、強い人いわゆるトッププレイヤーなどは積極的に選んでいないということですか?
「そういうことです。」
ただゲームが強いだけではダメ。上を目指すためプロでもクランでもない道場を目指している
DP:では選考にあたって重視されたのは?
「簡単にいえば“うまくなりたいという気持ちです。”(笑)漠然としていますが最終的な指針は規約のなかで説明しています。上を目指していくということは強いだけではダメだと考えています。
“俺強い”という天狗になってほしいわけではなく、一人の人間としてプライドを持ってFPS部に所属してほしいということです。
そういうわけでプロでもなく、クランでもなく、部という大きな枠組みを作ってそこで、チームを作っていく、端から見ればそれをクランというかもしれませんが、日本人的な部活動をめざしているということです。わかりやすくいえば道場です。」
DP:道場ですか!このようなコンセプトは初めてですね。
「そうです。まさに道場です。幕末の坂本龍馬などがあつまった千葉周作道場のようになれればいいですね。別に道場がすごい訳ではなく、道場に集まる人たちがすごくて、そこで切磋琢磨してどんどん巣立ってまた別の道場を作ってそれが続いていく、そういったものを目指していきたいですね。」
DP:なるほど、未来への苗床としての機能を持つということですね。そこで面接会をおこなった訳は?
「たぶん最初に募集を行った時に、募集した彼らはオンライン上の手続きだけで入部できて部に参加して強くなって合宿にも参加できて・・と思っていた筈ですね。
ところが面接会を行います。実際にリアルに会場に来てくださいと言ったときに彼らはかなり動揺したと思うのです。
彼らの本気度を知りたかった。
僕の仕事の流儀でもあるのですが、頭で考えるより行動を重視する人は素晴らしいと思います。今回面接を行うことで、“やった!ラッキー これで本人達と会える”とポジティブに思える人間はすごいですね。」
DP:では実際に面接を行いますとアナウンスした時点で辞退したプレイヤーもいるのでしょうか?
「いましたね。我々も大会など催すのですが、登録だけで実際にはなんの連絡もなく大会当日に現れないなど、コミュニケーションとしてどうなのだろうか?というプレイヤーも過去いましたのでネット弁慶では困るわけです。
オンラインでは無敵だけどオフラインでは会場の雰囲気に飲まれてグダグダになる。彼らも練習はしているのかもしれませんが、内々にこもってしまう。まさに試合経験なのですが、求められているのはどこにでても動じない一般的な強さ、そんな理由で面接会にもくることができないプレイヤーをサポートする価値があるのか疑問ですね。
その辺をまずはクリアしておかないと、オフは絶対に出ないといけないのですから
もちろん礼儀ただしく時間的にどうしても来ることが出来ないという連絡をいただいたプレイヤーもいましたし彼らについては、別途救済措置を考えています。」
DP:追加の募集があるかもしれないということですか?
「いまは正式には申し上げられませんが、可能性はあります。プレイヤーの状況は日々変化しますので、活動をやめざるを得ないプレイヤーもでるかもしれませんし状況をみて規模を拡大するかもしれません。」
DP:交通費宿泊食事代支給など、金銭的なサポートがFPS部にはありますが「CyAC」として最終的な採算はどのように考えられているのでしょうか?
「こういった活動を行うと必ず、そういったお話がありますが、我々はこういった活動を事業というよりもニチカレ株式会社全体の広告宣伝活動の一環として考えています。」
負けても逃げない強敵にぶつかっていく、そんな部にしたい
「これは先ほどの面接で出た話なのですが、先日のESWC日本代表『Speeder』と何度も挑戦して対戦してボコボコに負けてへこんでいるというプレイヤーがいました。
で本当にへこんでいるので、“バカヤロー! お前がヘコンでどうすんだ!”というと下を向いて“いやーいやー”と言うばかりです。これが今のプレイヤーの姿です。
“ふざけんな!強いところと対戦するから腕があがるんだろうが!何度でもやれと!”
もう言ってしまいましたが、こんなことをFPS部ではやりたいと思います。(笑)
大きい枠組みのなかでは逃げないでちゃんと練習していこうというところを目指しています。」
DP:たしかにクランという枠組みの中では自分達の勝率が下がるのを恐れてわざと強いチームと対戦しないクランもありますね。実際、我々も聞くかぎり練習相手がいないとぼやくトップチームもありました。負けるのが嫌でみんな避けてしまうし対戦したとしても2,3回ですぐにやめてしまって練習にならないという状況だと聞きました。FPS部ではそういうことが無いということですね?
「そうです。そういったことはありえません(笑) ガリガリやらせます。そこでプレイヤーの腰が引けている状況があるのであれば、私が言います。“お前らやる気あるのか?”と、そうでなければやる意味がない。」
DP:本日はありがとうございました。
以上、小林氏からお話が伺えたことでFPS部の全貌が明らかになった。
面接する側もされる側もとにかく熱いというのが今回の印象だ。
たしかに数年前にくらべFPSゲーム大会が催される回数も増えオンラインゲームの影響でFPSゲーム人口も格段に増えたなかで、人口増加によるゲーム中でのモラル低下、トップクランの練習相手の不在など現状の枠組みでは解決できない問題も多々発生してきている。
"上を目指すということがどういうことか?強いだけではだめなのだ”という点も含めFPS部は実験的な動きを行っていることは間違いなく、我々に馴染み深い“部活動”という日本人にとって共通のコンセプトを当面の解決作として提示しているのは興味深い。
もうひとつ重要なことは、主体をオンラインに置いてはいても面接会、合宿、オフライン大会、世界大会など将来的に必ず向き合うであろう“現実”を活動の中心に見据えていることは特筆に値する。
選考の結果はまだ発表されてはいないが、我々は最初に選ばれた10人に今後も注目していきたい。

CyAC
http://www.cyac.jp/
ニチカレ株式会社
http://www.nichikare.co.jp/index.html
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