松井先生のクランお悩み相談室:第三回「クランメンバーの集まりが悪いんです……」

オンラインゲームにおけるクラン運営に関連するさまざまな悩みに答えていく「松井先生のクランお悩み相談室」第三回目。さっそくクラン運営のお悩みが届きました。
World Cyber Games日本予選プロデュースをはじめ、様々なe-sportsイベントに携わり、自身もオンラインゲームのクランを運営している株式会社グルーブシンクの松井悠が皆さんのご相談にお答えしていきます。

クランリーダーの悩み、それは……

クラン運営をしていると、いろいろな悩みがでてくるものです。今回、メールをいただいたのは、匿名希望のクランリーダーさん。10人ほどのチームで、とあるFPSゲームをプレイされているそうです。

相談者さんのクランは、10人規模で、全国大会に参加したい、という設立目的があったにもかかわらず、最近はアクティブメンバーが徐々に減ってきてしまったそうです。設立から半年ほどということですが、この時期がログインしてくるメンバーの数が徐々に減ってくる、いわばクランの倦怠期になりがちなんですよね。「え?そんなのあるの?」と思う方もおられるでしょうが、クラン設立から1ヶ月ほどは、メンバーのモチベーションも高く、メンバーの多くが積極的にクラン活動に参加しています。

しかし、3ヶ月が経過してくると、メンバー全員がそろうことが珍しくなる日もしばしば。日程を合わせても、なかなかうまくメンバーがそろわない、なんてこともざらになってくるのではないでしょうか。

こういう場合、なかなかオンラインに来られないメンバーに「一緒に大会に出ようって約束したじゃないか!」と正論を押しつけて無理強いをしてはいけません。また、「自分はこんなに練習しているのに、なんでみんなは……」なんてことも思うのは禁物です。

まずは、メンバーにそれとなく近況を聞いてみることから始めてみましょう。日々の生活が忙しいのか、別のゲームで遊んでいるのか、あるいは大会へのモチベーションが持続できないのか、理由はメンバーそれぞれだと思いますが、まずはそこを知るところが大事なのです。それを理解した上で、自分の中で無理なくできることを考えていきましょう。

たとえば、日々の生活が忙しい、というメンバーには、無理のない範囲で参加をしてもらえればいいわけですから、その人の参加しやすい日程を聞くとか、みんなで共有できるWebスケジューラーを使う、というのもいいでしょう。みんなが集まりやすい環境を用意するのも、クランリーダーのお仕事のひとつです。まずはフリーで使用できる「Googleグループ」や、SNSの「mixi」のコミュニティ機能を使ってみてはどうでしょうか。

私のクランでは、mixiのコミュニティを使用して情報をやりとりすることもありました。最近では、ほとんど適当な雑談ばかりになっていますが……。

メーリングリストの機能や、ファイルのアップロードサービスを使用したいならば、Googleグループがオススメです。

モチベーションが上がらない、そんなときには

相談者さんの場合は、大会の出場を目標にしているということですが、大きなイベントを目標にした場合、メンバーのモチベーションが持続できるかどうかがキモになります。それが1年先のイベントともなると、よほどしっかりとしたクランでない限りは、モチベーションを持続し続けることは難しいでしょう。

そこで、1ヶ月スパン程度の小目標を作ってみる、ということを提案してみましょう。たとえば、他のクランとの交流試合、あるいはゲーム内ランキングの上昇、あるいは、苦手な武器の克服といったように、「そんなに難しくもないけれど、達成感のあるもの」を考えてみて、クランメンバーに相談してみてはどうでしょうか。逆に、クランメンバーに「1ヶ月でチャレンジできることをやってみたいんだけど、何かあるかな?」と問いかけてみるのもアリですね。それを何度か繰り返しているうちに、成功体験を共有できるようになり、クランメンバーの結束も強くなっていくはずです。

もちろん、あまりにも簡単な内容では肩すかしですし、難しすぎては逆にモチベーションダウンにもつながってしまいます。オンラインFPSゲームの場合、定期的にゲーム内イベントも企画されているでしょうから、それに合わせて自分たちで計画を立ててみるのも面白いですね。

なかなか人が集まらない、というのであれば、「みんなが集まりやすいクラン」を考えてみましょう。自分なら、どんなクランに参加したいのか、メンバー視点になって考えてみるのも大事ですね。

「サドンアタック」では、定期的に新マップでのイベントを開催しています。こういったゲーム内イベントに参加してみるのもいいですね。

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松井悠(まつい・ゆう)
株式会社グルーブシンク代表取締役。某対戦格闘ゲーム日本一になった後、ゲームイベントやクラブイベントの運営を多数行い、現在は世界最大のe-sportsイベントWorld Cyber Gamesや、International E-sports Festivalの日本プロデューサーを務める。日本におけるe-sportsの可能性を模索するため、IGDA日本デジタルゲーム競技研究会を発足した。なお、自身も2003年より、オンラインゲームクラン「teamStrayDogs」を立ち上げ、現在も様々なゲームで活動を行っている。

■野良犬雑記
http://d.hatena.ne.jp/Y_Matsui/

■IGDA日本デジタルゲーム競技研究会
http://igdajapan-esports.blogspot.com/

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