
クランお悩み相談室:第11回「クランメンバーの態度が変化・・」

オンラインゲームにおけるクラン運営に関連するさまざまな悩みに答えていく「松井先生のクランお悩み相談室」。
World Cyber Games日本予選プロデュースをはじめ、様々なe-sportsイベントに携わり、自身もオンラインゲームのクランを運営している株式会社グルーブシンクの松井悠が皆さんのご相談にお答えしていきます。第11回目はクラン内での物言いについて。
「ゲームがうまい=偉い」、そういう価値観も一部では存在していますが……。
今回のお悩みは、クランメンバーの間での人間関係について。
このケースでは、クラン内のいわばムードメーカーだったプレイヤーが、辛辣な言葉をメンバーに投げつけるようになってしまったそうです。
趣味をきっかけにして出会った仲間であるゲームのクラン、また、実際に顔を合わせることが少ないオンラインゲームのクランでは、通常の学校や職場とは違って年長者や先輩を敬う一般的な年功序列的コミュニティではないことが多いですね。
そのため、年長者は「年下にタメ口をきかれること」に抵抗感を覚えることも多いようです。ゲーム内での敬語の是非はさておき、人間関係のベースは「他人に不快感を与えない」ことが第一義ですから、年長者に対して行き過ぎたタメ口は控えた方がいいでしょう。
さて、本題に入りましょう。
今回のケースでは、すでに、その言動がいやになってしまったためか、何人かのメンバーがクランを抜けてしまっている、ということですので状況はかなり深刻なようですね。
質問文を読む限りでは、このプレイヤーさんは、かなりの腕前のようですね。一部では、「ゲームがうまい=偉い」という価値観もありますが、現実問題として、人間関係がそこに生まれてくる以上、なかなかそうも言ってられない部分もあるでしょう。問題となっているプレイヤーさんも、クランメンバーにハッパをかけるつもりでいっているのかもしれませんが……。
この問題には、大きく分けて2種類の解決方法があると思います。
一つは、このプレイヤーさんとの関係を絶つこと。もう一つは、このプレイヤーさんの言動を改善してもらうこと。
前者は、それなりに簡単な方法ですが、後者は周りのメンバーとの協力も含め、時間と手間がかなり必要になります。
どちらを選ぶかは、相談者さん次第です。どちらが正しくて、どちらが悪いか、ということは、私にも何とも言えません(いままでの、クラン内での人間関係や、その人との距離感もあるでしょうし……)。
解決策その1「問題プレイヤーとの関係を絶つ」
何度もこの連載で繰り返していますが、クランはゲームをより楽しむためのものであることを忘れずにいてくださいね。悩みまくって自分がゲームを楽しめなくなっては本末転倒です。もちろん、時間が経ってからクランメンバーたちと「あのときは若かったなぁ」なんて思い出すこともあるかもしれませんが……。
さて、解決策についてですが、一つ目は、問題となっているプレイヤーさんをクランから追い出す、あるいは不満を感じているメンバーとクランから離脱する、というやり方です。
ただし、その場合も、その後のもめ事がおこらないよう、最後通牒をそのプレイヤーさんに行っておくといいかもしれません。その際は、冷静に自分たちの気持ちを伝えて、改善を促しましょう。
新しいクランを立ち上げる際は、同じようなことを繰り返さないように、クラン用の内規を作ってもいいかもしれません。もちろん、あまり面倒なルールを作りすぎてもいけませんが。
解決策その2「問題プレイヤーに改善を求める」
二つ目は、時間をかけてプレイヤーさんに改善を促すやり方です。
まずは、プレイヤーさんに、自分たちが感じていることをすべてぶつけてみましょう。そこで、一緒にやっていきたいから改善をしてくれないか、と申し入れてみてはどうでしょうか。また、その際に、なぜプレイヤーさんが変わってしまったのかも聞き出せればベストです。いままで、楽しくやっていきたかったプレイヤーさんが、何をきっかけに変わってしまったのか、それがわかれば、また他のクランメンバーの対応も変わってくるかもしれません。その際、クランの目的や、活動の内容が変わってくることもあるでしょうが、これをきっかけに、クランメンバーが一丸となって活動していくことができればいいですね。
クランは人間の集合体、いろいろな人がいますし、いろいろなことが起きます。だから楽しい、とも言えるのです。
今回のようなケースは、クランを運営していると、いつか出会う事例といえるでしょう。ゲームの世界には、いろんな人がいますし、その人たちそれぞれが自分の考え方や生き方を持っています。その人たちを集めて活動しているのですから、もめないわけがありませんよね。ですが、だからこそ、その中で生まれる人間関係が楽しいとも言えるわけです。
相談者さんのクラン生活が、より楽しいものになることを祈念しています。
松井悠(まつい・ゆう)
株式会社グルーブシンク代表取締役。某対戦格闘ゲーム日本一になった後、ゲームイベントやクラブイベントの運営を多数行い、現在は世界最大のe-sportsイベントWorld Cyber Gamesや、International E-sports Festivalの日本プロデューサーを務める。日本におけるe-sportsの可能性を模索するため、IGDA日本デジタルゲーム競技研究会を発足した。なお、自身も2003年より、オンラインゲームクラン「teamStrayDogs」を立ち上げ、現在も様々なゲームで活動を行っている。
■野良犬雑記
http://d.hatena.ne.jp/Y_Matsui/
■IGDA日本デジタルゲーム競技研究会
http://igdajapan-esports.blogspot.com/


























