
終わりのない物語 OBLIVION

旅に出てみたいと思ったことはないだろうか?冒険に出てみたいと思ったことはないだろうか?
いままでRPGをプレイしてきて、「背景にそびえるあの山の向こうに何があるのだろう?」、「なぜ目の前のこの人の依頼を受けなくてはならないのだろう?」、「別に世界を救いたい訳じゃない冒険がしたいだけなんだ。」
そんな今までの1本道RPGに疑問をもった人は是非、この『オブリビオン』をプレイしていただきたい。
ここで、何故ダーマポイントでオンラインでもない、それもシングルプレイのRPGを取り上げるのか疑問に思った方もいるに違いない。
だが本作はオープンワールドで世界の再現を実現したRPGであり1人称視点(FPS)ならではの世界への没入感とHavok物理エンジンが作り出すリアル感は今後のゲームの主流ともいうべき方向性を示している。
2006年発売の本作品だが世界中の有志によるMODの充実により現在でも「終わりのない物語」となっている希有なタイトルである。

『オブリビオン』とは?
『オブリビオン』は世界的に有名なシングルプレーヤー専用RPG、The Elder Scrolls(略称TES)シリーズの最新作であり本作は四作目にあたるBethesda Game Studioが開発し2006年に発売したシングルRPGだ。
『オブリビオン』は皇帝の暗殺から失われた帝位継承者を見つけ出し、それに伴う一連の事件から魔界へと通じる扉「オブリビオンゲート」を開き世界を破滅へと導く破壊の王子デイゴンの陰謀を阻止する。という一応のストーリーが用意されているが、これらに従わなくとも全くゲームプレイには支障を及ぼさない。興味がなければ、「世界を救う? 今はそんな気分じゃないんだ・・・。」と放棄することもできるのだ。
もちろん死んだからといって王様に「死んでしまうとは何事だ。」と怒られることもない。
世界を救うも救わないも、本人次第。その気になれば、この世界で一番の大泥棒や暗殺者になることも可能なほど自由度が高いのだ。
世界を支える卓越したAIシステム
これらの自由を支えているのが、卓越したAIシステムでキャラクター1人1人が自らの意志を持ち農民は農民らしく農業を営み、盗賊は盗賊らしく街道で旅人を襲うなどそれぞれの領域で生活を営んでいる。
登場人物は1,000人以上にも及び、朝と夜を繰り返し生活している彼らの存在が『オブリビオン』を躍動に満ちた世界にしている。
これらのAIシステムの存在があるからこそ、従来のRPGにありがちな広大なマップにいつ来るともしれない主人公に情報を与えるためだけに、ただボーと待ち続けるだけのつまらないNPC(Non Player Character)とはならず、かれらが生活を営むことで主人公自らも世界の一部なのだと感じることができるだろう。
例を挙げよう
ある街で生き別れになった双子の兄弟の捜索を頼まれる。捜索の末、とある街で兄弟の片割れをみつけ、兄が探していることを伝える。
通常のRPGならここで、いったん区切りが入り、兄のいる街にもどった弟との再会で終了となるのだが、『オブリビオン』はここからがすごい。
兄が探してることを弟に伝えると、弟は「ありがとう」と直ぐに身支度を調えドアを開けて旅にでる。弟は本当に、兄のいる街へ歩いて旅にでるのだ!
放っておいてもいいのだが、街道には盗賊も徘徊している。彼らは無防備なこの青年を見逃しはしないだろう。しかたなく旅の共をつとめ無事、兄弟を再会させて終了ということになる。
だが、たとえ彼を放っておいて道中、盗賊に殺されたとしても、兄は悲しみに暮れるだろうが、それはそれで物語は進行していく、どうなるかは自分次第、彼を守りたかったら守ればいいのだ。

衛兵もAIで制御され自らの任務に忠実だ。人のものを盗む泥棒は見逃さないぞ。
そのほか、道中、数人の盗賊に襲われ万事休すといった所をたまたま通りかかった衛兵に助けられるなど『オブリビオン』ではAIの威力を遺憾なく発揮することで、「何々を届けてくれ」といった無味なお使いクエストでさえ彩りのある物語となる。
ファンタジー世界を丸ごと再現した広大なマップを歩き回る
実寸大で再現された広大なマップ
舞台となる広大なシロディール地方を実寸大で再現したマップは雪を冠する北の山脈から、太陽輝く南の地まですべて3Dで再現され、隅々まで、歩き回ることができ、一見壮大に見えて、ただの背景にすぎない巷の国産RPGにありがちな不自由さはこの世界にはない。
マップ上には九つの主要都市の他、数百にもおよぶ打ち捨てられた砦、廃坑などのダンジョンが配置され、これらを巡るだけでも一つの物語となるだろう。深い森を彷徨っていると、目の前が突然開け、朽ちた城が見つかることもあり、歩いているだけでそこに世界の探求という冒険が成立することを感じるだろう。
朝夕の素晴らしい眺め
特にダンジョンの描写は秀逸で、霧の漂う暗い回廊の奥からスケルトンが骨を軋ませながら、ゆっくりとこちらに向かってくる場面は、思わずゾクリとするほど臨場感がある。

戦闘は1人称視点で基本的に、左クリックで剣を振るい、右クリックで盾を構え相手のタイミングを見て攻撃を加えたり盾で受け流したりといった動作が基本となる。おもしろいのは、攻撃の際に左クリックを溜めることで、「会心の一撃」のように破壊力を増すことができ、また攻撃の際に方向キーを入力することによって攻撃のバリエーションを増やすことができる。そのほかスニーク(隠れる)することで敵を背後から一撃で葬り去ることもできるので体力戦士は肉弾戦、盗賊は寝首をかくなど自分のキャラクターにあった戦闘が楽しめる。
もちろん魔法戦もあるので、距離をとって強力な攻撃魔法を敵に叩き込むもよし、ゾンビなどを召還して自分の周りを固めつつ敵を倒していくことも可能だ。
これら技能のレベルアップは、その能力を使いこむことで獲得できるので、弓の得意なキャラクターなら弓を使い続けることで弓に関する経験を積むことができる。

ダンジョンには罠も仕掛けられている油断するな!
魅力あるMODが本作最大の魅力、有志による日本語化も
本作をさらに魅力的にしているのが、世界中の有志が作成している膨大なMOD(Modification:ゲームのカスタムファイルでまったく異なるゲームになることもある詳しくは週末ゲーミングライフを参照)、メーカー自ら制作した拡張シナリオMODの他、ちょっとしたクエストや武器、防具アイテムを追加する簡単なものからゲーム全体のバランス調整を行った上で100種類以上のモンスターを追加する大規模MODまで代表的なものをあげるだけでも軽く数十のMODが存在し、簡易なものを含めれば数えるのも一苦労なほどだ。
その中には本来開発メーカーが行うべきバグ改変さえもユーザーベースによるMODによって制作されているのだから驚きだ。
シナリオベースのMODだけでも相当な量におよびこれらを追加していくと本当に「終わらない物語」になるのだ。
さて、ここまで紹介した『オブリビオン』だがPS3,XBOX360にても日本語版が販売されているが実は、パソコン版は残念ながら正式には日本語化はなされてはいない。
しかし『オブリビオン』を愛する有志達によりMODによって、本編だけでなく、ユーザーによる主要なクエストMODもほぼ完璧な日本語化がなされており、全く支障なく日本語環境でプレイ可能なのだ。
よってPCユーザーの皆さんには、是非、MODの導入が可能なPC版の購入を強くお勧めしたい。PS3版、XBOX360版などコンシューマバージョンでは、不可能なパソコン版ならではの自分だけの楽しみ方ができ実際に、コンシューマ版をプレイした後でもPC版でのMOD世界の魅力をしってPC版を購入したユーザーも存在する。
環境MODを充実させ天候の変化や夜景など、よりリアルな世界を探索したり、同行するコンパニオンを導入して強力なモンスターの潜むダンジョン探索を行うなど、MODによってプレイするそれぞれオリジナルの『オブリビオン』が生まれることもPC版の最大の特徴であり、
将来的にはMODを楽しむだけでなく、公開されているコンストラクションエディターで自分だけのシナリオを作成して全世界に公開する側に回ることも可能で、プレイするだけでなくユーザー自ら参加していく楽しみも提供してくれる。
| メニューなどもほぼ完璧な日本語化がなされている。もちろん日本語化に参加することも可能だ。 | ![]() |
| MODを導入すれば美少女キャラも使用できるぞ | ![]() |

本編にはない、ゴアな表現もホラーMODなら楽しめる。(GATES TO AESGAARD - Episode One)
これら海外のユーザーによるクエストMODも秀逸なものは、あらかた日本語化されている。
■購入について
現在、購入するのであれば、拡張シナリオのShivering IslesとKnights of the Nineの両方が同梱されたGame of the Year Editionがおすすめだ。
輸入ゲームを取り扱っている店舗なら、現在入手するのに問題はないだろう。
PC版の推奨環境
OS: Windows XP, 2000, XP 64-bit
メモリ: 512MB (推奨1GB)
CPU: Pentium 4 の 2Ghz 以上(推奨 3Ghz)
VGA: VRAM 128MB, DirectX 9.0対応VGA(推奨 GF6800, X800以上)
DVD: 8倍速 DVD-ROM drive
HDD: 4.6 GB 以上の空き容量
S/B: DirectX 8.1 対応のサウンドボード
MODや日本語化について
Oblivion Wiki JP(避難所)
http://wiki.oblivion.z49.org/
日本語化だけでなく、本編攻略や各MODの導入までオブリビオンをプレイするなら必須のユーザーサイトだ。
TheElderScrollsシリーズ公式サイト
http://www.elderscrolls.com/games/oblivion_overview.htm


























